高齢者の下痢、どう対応すればいい?
- 賢一 内田
- 2 日前
- 読了時間: 2分

~脱水予防と漢方の活用法~
高齢者に下痢症状がみられた際、よくある誤解のひとつが「水分を摂るとさらに下痢が悪化するのでは?」という考えです。しかし、これは間違いです。下痢によって体内の水分や電解質はどんどん失われていきます。そのため、むしろ通常よりもしっかりと水分補給を行うことが大切です。
「飲む点滴」とも言われている経口補水液(OS-1)は、下痢時の水分・ミネラル補給に非常に効果的ですが、味が苦手な方も少なくありません。その場合は、リンゴジュースやスポーツドリンクでも代用可能です。
また、原因を見極める上で重要なのが、内服薬の確認です。特に**プロトンポンプ阻害薬(PPI)**には下痢の副作用があるため、思い当たる場合は一度中止を検討する必要があります。
下痢は体の防衛反応。止めすぎに注意
下痢は、有害なウイルスや菌を体外に排出しようとする身体の防衛反応と考えることもできます。そのため、特に急性下痢の場合は、むやみに下痢止め(止痢薬)を使わないことが重要です。
どうしても症状がつらいときには、整腸剤や漢方薬の使用がすすめられます。西洋医学では整腸剤や止痢薬が中心となりますが、東洋医学では体質や症状に合わせた漢方処方が可能です。
今回処方したのは、真武湯合人参湯です。
真武湯(しんぶとう) 7.5g/日(3回に分けて毎食前)
人参湯(にんじんとう) 7.5g/日(3回に分けて毎食前)
体力が低下している方や、冷えによる下痢症状に適した処方です。
もっと知りたい方は、YouTubeでも解説しています!在宅医療や高齢者ケアの知識を一緒に学びませんか?
▶️ 内田賢一 - YouTubehttps://www.youtube.com/@内田賢一
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