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在宅医療での痙縮治療~痙性麻痺にボトックス治療が効きます



「ボトックス」とは、ボツリヌス菌から抽出した神経毒です。

神経筋伝達阻害により筋肉を弛緩させる作用があるので、ボツリヌス菌の食中毒になったら怖いですが、「毒は薬なり」。狙った筋肉に適正量を注射することで、ガチガチに痙縮した筋肉を和らげることができるのです。上肢の治療は比較的簡単。なぜならば、固くなった筋肉に直接触れて、確認しながら注射できるからです。例えば手関節の屈曲の場合:こうなってるのを

グイグイ開いて、橈側手根屈筋に注射

筋肉が皮膚のすぐ近くにあるので、手首を曲げ伸ばしすれば痙縮している筋肉がすぐわかるのです。(大抵の場合 針金のように固くなっている)まず間違うことはありません。

同様に 尺側手根屈筋にも注射。ここも皮膚直下なので、同定は簡単です。

下肢の痙性麻痺で問題になるのは、内反尖足。トップの写真の様に、つま先立ち、足関節が小指側に倒れるような恰好で、固くなってしまうことが多いのです。これでは立つのも歩くのも不安定になってしまいます。内反尖足でターゲットとなるのは、腓腹筋、ヒラメ筋、そして後脛骨筋なのですが、これら下肢の筋肉の場合、上肢のようには簡単にはいかないんです。写真☟は腓腹筋。これなら簡単にいくようにみえる

簡単そうに見える腓腹筋でさえ、特に外側頭のヒット率は低く、60%程度 更に難しいのが 内反の原因となる後脛骨筋

後脛骨筋は下腿のかなり深いところにあり、絶対に触れることができません。こればっかりはブラインドで打つしかない。

後脛骨筋のヒット率はなんと10%!このあたり、エコーにても同定可能のようです。

また後日エコーでの後脛骨筋に関して共有させて頂きます。

#さくら在宅クリニック

#ボトックス治療

橈側手根屈筋

尺側手根屈筋

#痙縮の治療

#逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の在宅医療

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