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慢性難治性疼痛に対する脊髄刺激療法を科学する1

在宅診療において慢性難治性疼痛への加療は非常に難渋することが少なくありません。がんの痛み、脊柱管狭窄症、圧迫骨折、糖尿病性有痛性障害、帯状疱疹等々きりがありません。これに対して、薬物治療、手術など様な選択肢があります。ここでは医療者でも殆ど馴染みのないIVRという治療選択 脊髄刺激療法(SCS)に関して詳述してまいります。私自身SCSは勤務医時代に行っており、最近自身の患者様において、こうした治療にて症状が劇的に改善した患者さんを経験して、こうした治療も一つの選択肢として想起すべきと痛感し、こうした治療選択も共有できたらと考えております。

慢性痛の発生機序

は下記のように分類説明できます

侵害受容性疼痛ex変形性膝関節症などのように末梢組織に炎症起こす源が存在し疼痛が持続的に継続する

神経障害性疼痛ex上位脳に投射された侵害信号によって、中枢神経系の機能変容が生じ痛覚過敏の状態が長期に継続

非器質性疼痛ex「痛みの謎」慢性腰痛、線維筋痛症

末梢神経に存在する少し難しくなりますが、疼痛経路は

末梢神経に存在するTRPV1受容体の活性化(末梢性感作)

脊髄後角でのNMDA受容体の活性化(中枢性感作)

脊髄グリア細胞の活性化などにより難治性慢性疼痛が発生する

このあたりは、そんなものかの理解で問題ありませんが脊髄刺激にて何故疼痛緩和するかの理解の為に必要な理解です。


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