認知症治療薬「アリセプト」誕生の背景と杉本八郎博士の想い
- 賢一 内田
- 3月20日
- 読了時間: 3分
在、日本で使用できる認知症治療薬は4種類ありますが、その先駆けとなったのが 「アリセプト」 です。この薬は日本発の認知症治療薬であり、開発者の 杉本八郎博士 は、英国ガリアン賞・特別賞や恩賜発明賞など数々の栄誉を受賞しました。まさに、日本を代表する世界的な化学者です。
しかし、アリセプトの誕生には、杉本博士の ある強い想い がありました。
貧しい少年時代と母への想い
杉本博士は 江戸川区で9人兄弟の8番目 として生まれました。実家は料理屋でしたが、戦火で焼失。その後、父親は様々な仕事に挑戦しましたがどれもうまくいかず、ついには 日雇い労働者 となり、生活は困窮しました。傘すら子どもの人数分買えないほどの貧しさの中、杉本博士は 母と一緒に荒川でしじみを採って売る などしながら家計を支えました。
本当は 小説家になりたかった 杉本博士。しかし、母の「高校を出たらすぐに働いてほしい」という願いを知り、 早く一人前になって親孝行をしたい という思いから、工業高校へ進学。そして数学や化学を猛勉強し、製薬会社に就職しました。
夜間大学へ通い、研究者としての道へ
しかし、当時の製薬企業は 大学卒業者ばかりのエリート集団。杉本博士は研究補助ばかりの日々を送りました。「いつか自分自身で創薬研究をしたい」との思いから、働きながら夜間大学に通うことを決意。その熱意は会社にも認められ、業務の配慮を受けながら 有機化学の基礎や研究遂行能力 を身につけ、次第に独自の研究を任されるようになりました。30代になる頃には、研究員として高く評価されるようになりました。
母の認知症とアリセプト開発の決意
順調に研究者としてのキャリアを築いていたある日、母が脳の病で倒れ、認知症を発症 してしまいました。
お見舞いに行った際の出来事。
母:「あんたさん、どなたですか?」杉本博士:「お母さん、息子の八郎ですよ。」母:「そうですか、私にも八郎っていう息子がいるんです。あなたと同じ名前ね。」
この言葉に、杉本博士は 大きなショック を受け、涙を流しました。
この 涙とともに生まれたのが「認知症患者を救いたい」という強い決意 でした。その想いが アリセプト開発の原動力 となったのです。
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