高齢者の在宅医療において褥瘡というのは大きな問題となります。自身で身体の向きを変えられない+栄養状態の不良により皮膚が腐る(医学的には少し不適切ですが、一般の方の理解の為にあえて、こう表現します)。こうした褥瘡含めた傷に対して以前は消毒とガーゼでした。私も研修医の頃の至上命題は毎朝傷の消毒してガーゼを交換することでした。しかし、こうした治療に対し「湿潤療法」という方法で、傷に対する消毒をせず、ガーゼも使わないという治療提唱されたのが夏井先生の本でした。私が医師になったころは常識とされていた「傷に対する消毒とガーゼ」を「百害あって一利なし」と切り捨て、傷を「痛くなく、早く、きれいに」治す治療法(湿潤療法)を確立したのが夏井先生なのです。の理論に触れ、その非の打ち所のなさに脱帽し、湿潤療法を実践することにしました。本当に「痛くなく、早く、きれいに」治るのです。ただ、栄養状態が良くないと傷は治りません、褥瘡には栄養状態の改善+湿潤療法です。但し、寝たきりの患者さんなどには、これに体位の工夫等々あり、まだまだ深い領域です。
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逗子在住 山内明徳様 撮影
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